ハローワークを利用したことがある人は大勢いるのではないでしょうか?
転職のために求人を探す目的だけではなく、失業保険の手続きがありますものね。
情弱社畜の働きマンたる私、コンバット(クリムゾン)越後でありますが、幸運なことにここ10数年はハロワ来訪していません。

過去に来所した際に「ポリテクセンター」なる単語、よく耳にしましたね。
そんなポリテクセンターに初めて足を踏み入れたので、現地ルポを執筆させていただきます。
こちらのサイトによると、施設見学は最寄りのハローワークを通してください…みたいな書き方になっています。
でも、予約不要だし申し込みの必要性は無いと思うのだけどなあ(ポリテクセンターに電話で問い合わせするのが確実だと思います)。
おそらく、入所して失業保険の延長ということになると一定の要件を満たしている必要があるため、そういった部分をクリアしているかを確認するためにハローワークを経由してね、という意味合いだと思います(間違っていたらごめんなさい)。
月曜日に現地説明会
毎週月曜日に説明会を開催しています(年で40回くらい、だいたい毎週です)。
私が行ったところでは、ざっくり10:00~12:00でした。
時間の詳細などは各自で調べてください。
予約不要です。
この説明会に参加するのは、「転職活動」実績にカウントされます。
ですので、あの紙を持っている人は挙手を願います、となりますと私以外の全員が手をあげていました。
確か、月に規定回数のノルマを達成しないと失業保険がもらえないのですね。
見学するにあたって、このシステムは関係ないです。
住所氏名、連絡先を聞かれることもありません。

説明会の内容としては、下記の感じでした。
・各科の講師が出てきて口とスライドで説明
・希望した科の教室(座学スペースと実習スペース)に移動しての現地説明
社会の維持に必要な要員
溶接作業者とか電気工事士とかビルメンテナンス員とか、スポットは当たらないけど社会の維持に必要なのですね。
そういう人員を育てて、産業の土台を守ろうという意図は感じます。
昨今のトランプ関税を考えても、国内で鉄やボルトや自動車を作る必要性があるのです。
国としてあまりにも輸入に頼りすぎる体質であれば、諸外国の行動次第で首を絞められてしまいますので。

もっとも、食料とエネルギーが輸入ありきという時点で終わっていますけどね。
まあ、この様々な分野における自給率の低さについては目をつぶるとして、衣食住の住に関しては自前じゃないですか。
住宅やビルを海外で作って、日本に輸送して設置すればいいなんてアホなこと言う人は、さすがにいないと思います。
シッカリとした強度があって、照明と冷暖房とエレベーターがシッカリ機能し続ける建物。
そこに住んだり、そこで働いたり、そこで買い物をしたり、トイレを借りたりもする。
そういう当たり前の現代生活を守るために、必要な職種というモノがあります。
じゃあ給料はいいのかって?
その意義とか必要性とかいう要素で、ボーナスもはずむってのかい?
いいえ。
そこなんだよなあ、結局。
定員割れ
自衛隊の定員割れが慢性的であり、士官はともかく現場の人員が目標数に達していないのが現状です。
なぜ自衛隊のことを書くかというと、世界には「兵役の義務」がある徴兵制の国も存在するからです。
農業や運送業もそうですけど、自由経済にしてしまうと、必要な場所に必要な人間が集まらなくなって社会構造に歪(ひずみ)が生じますね。
ぶっちゃけ、納税の義務はあっても労働の義務は無いわけで 「資産運用に成功してファイアしました、もう働かん!」 でもいいわけです。
その影響もあってアメリカでは人件費が高騰、長期金利を上げざるを得なくなったわけです。
かくして、日本でも金利を上げる情勢へと傾くに至りました…、などと余談はこれくらいにして
こちらのサイト(ポリテクセンター関西)によると、ICTエンジニア科、電気設備技術科、IoTシステム開発科などが人気で倍率が2倍を超えることもあるようです。
私が見学したのは京都なのですが、ここでも電気設備は人気がありました。
工場で配線をいじるような仕事は夏場は暑くてかなわんのですが、まあ第二種電気工事士という有名で実用的な資格がありますからね。
見学の際も教えられましたが、珍しいことに実技がある資格であり、規定時間以内にノーミスで配線作業をする必要があるらしいです。
この実技の練習をポリテクセンターでは、実物を用いて繰り返し学ぶことができるので「お得感」がありますね。
この動画で電気工事士の実技試験について詳しく解説されています。
ちなみに、電気工事士の勉強をすればこういったホビー工作にも活用できますので遊びの幅が広がるのではないでしょうか?
えっ、どうでもいいって?
こちらのサイト(TOKYOはたらくネット)によると、民間企業が実施する委託訓練となりますが、下記の学科が人気があるようです。
令和6年4月~6月実績から抜粋(数字は倍率)。
アプリ・Web制作学科 2.27
Web動画クリエイター科 1.70
言語聴覚療法学科 1.80
税理士科 3.57
調理師科 1.80
精神保健福祉士養成学科 1.90
財務管理科 2.67 / 3.33
観光ビジネス科 1.97
パソコン基礎科 2.13
宅建業・不動産業就職科 2.20
パソコン実践科 2.13
トラベルビジネス科 2.23
宅建業・不動産業就職科 3.80
さすが、東京、いろいろありますね。
税務・簿記・宅建みたいな汎用性の高い資格取得に結び付く講座が人気か。
あとは、全体的に女性が参加しやすい内容が多いと見えます。
Web動画クリエイター科は受講したいなあ。
上記記事でも触れていますが、動画編集は結構大変なんですよね。
この動画では、職業訓練校のWEBデザイン科ですが募集人員20名に対して40名の応募があったと語られています。
人気のあるコースのことばかり書きましたが、この陰には倍率1倍未満の不人気コースがあるのです。
それらは総じて、肉体労働、3K職場のイメージが付きまといます。
あるいは単純に難しそうとか。
AIが仕事を奪うの嘘っぽさ
オイルに汚れたツラで一日中働く。とんでもないぜ、オマエと別れるなんて。
こんな風に昭和のRCサクセションさんは歌ったりしますが、昔は汗かいてどうのこうのとか、そういう仕事観があったわけです。
若者も仕事で暑い中、汚れながら働くことに違和感を感じなかったわけで。
今とはやはり世界観が違いますわね。
でも、AIが事務や営業の仕事を奪っていくのなら、最終的に人類は汚れ仕事の現場労働に回帰するのかもしれません。
AIはホワイトカラーのライバルなワケですから。

ブルーカラーは現場で機械と向き合います。
今の時代、機械も自動化・オートメーション、って思われるかもしれません。
でも機械って壊れるのですねえ。
壊れるっていうと、クリティカルな故障をイメージするかもしれません。
でも、実際は軽故障が頻発する感じです。
汚れを取ったり、油をさしたり、ボルトを締め直したり、そういったチョットしたことで復活します。
だから、人間が補佐しながら致命的な重大故障が発生するまで使い続けます。
完璧な状態に仕上げて無人で1週間稼働させる(そして手間暇かけて直す)より、不完全なまま人間ありきで6ヵ月稼働させる方がコストがずっと安い。
それに本当に無人であれば、トラブルが出た場合に気付くのが遅れるし、(人が到着するまで)初期対応も何もできない。
それによって壊滅的な損失を被るリスクがあるわけです。
これが現実なので、現場に付き添う作業員無しでは成立しません(機械で成り立つ製造現場では)。
すごく雑に言うなら、スパナでぶん殴ってトラブル解消する作業員が必要なのです。
転職ってどうなの?
基本的にポリテクセンターは求職者、つまり今は働いていない人が行く場所です。
私はワケあってモグリで見学しました。
「この人の列の中で、明日、会社に行かなきゃならないのは私だけか」などと考えながら…。
すげー嫌味ですね。
だけども、いつまでも惰性で今の会社、今の仕事を続けるべきなのかとも考える。

今の仕事を辞めた場合のシミュレーションをしておくことは悪くないでしょう。
最寄りのポリテクセンターがどこにあるのかを調べ、そこにどのようなコースがあるのかを見ておく…それだけでもイイ。
ビールを飲んで寝っ転がっていても何も情報は集められませんから。
令和7年から失業保険の待機期間が1ヵ月に短縮されました。
このような動向も日々チェックしておくに越したことはありません。
ノーインプット・ノーグロースです。
なんつって。
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